表革レザージャケットの部分的なシワ取りは高温プレスで3秒

先日、黒のラム革スカートに付いたシワを取る方法について、質問のメールが届きました。

過去にニチワレリュームのブログで紹介をした、「革ジャンのシワを取るアイロンの方法とは」の内容を読んでご質問下さったようです。

この時は、コシ感のないラム革のスタンド襟のシワを緩和させる方法としてご説明をさせて頂きました。

今回のケースは、ウエスト部分のハンガー跡ということでしたので、現物や画像の確認をしていませんが、おそらく冒頭写真のようなハンガーで挟んでいたのではないかと思われます。

挟み込みタイプのハンガーで長時間保管しますと、その部分だけこのような跡が残ってしまいます。

これも十分に気を付けて頂ければ、以前ご紹介した高温でのプレス自体は可能です。

十分に気を付けてほしいのは、まずスチーム厳禁であること、あて布をすること、これが絶対条件です。

そして今回みたいな跡を消す場合は、もう少し短い時間で、ほんの少しだけ上下にスライドさせてアイロンを掛けるようにして下さい。

写真程度の痕でしたら、時間的には2~3秒前後、スライド幅は上下に2~3㎝前後くらいといったところでしょうか。

また体重は掛けなくても、気持ち強目程度のプレスで問題ないかと思います。

ただし革の品質によっては光沢が出たり、革の硬化や縮みを発生させる可能性がありますので、最初は必ず短めに行って下さい。

もし一度で痕が消えないようでしたら、革の表面温度がある程度落ち着いてから、再度プレスを繰り返す。これを2~3回程度行なえば、写真のようにハンガー痕を緩和させることが可能です。ただし何度も言いますが、やり過ぎは注意です。

ニチワレリュームでも、レザージャケット全体にプレスする場合は低温で行ないますが、カタログ撮影や商品検品時などで、レザージャケットの部分的なシワ取りを行なう場合は、常に高温でプレス処理を行なっています。

今回のご質問いただきましたレザースカートも、部分的なシワ取りとなりますので、以前ご紹介した「革ジャンのシワを取るアイロンの方法とは」の内容も参考にしていただき、一度お試しいただければと思います。

ついでに、レザーパンツレザースカートなどのボトム系レザーを、今回の様にハンガー痕を付けないで保管する方法ですが、通常ボトム系レザーは、内側両サイドにループが付いていますので、針金ハンガーの両サイドを上に曲げるなどして引っ掛ける方法がオススメです。

また、挟み込みタイプのハンガーをお持ちでしたら、このように厚紙や薄いスポンジなどを間に挟めば、長期保管によって痕が付く事は防ぐことが可能です。

ニチワレリュームの通信販売では、レザージャケットなどのアウターにはハンガーを一緒にお付けして発送していますが、レザースカートなどのボトム系レザーは本体のみの発送となります。

ただし、プラスチック製の引っ掛け用ハンガーでよろしければ、ご注文時に「保管用ハンガーが欲しい」と備考欄にご記入いただければ、一緒に送るサービスをさせたいただきます。

もちろん、臨時開催されますレザー店舗でも、ハンガーの在庫があれば差し上げますので、お気軽にスタッフにお申し付けください。

以上、レザースカートに付いたハンガー痕の消し方についてでした。

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