中国製の革ジャンの品質が向上した 

2週間ぶりの投稿です。

先々週のソウルに続き、先週は国内生地メーカーの方と上海出張に行って来ました。

出張と言えばいつも仕事に追われていますが、今回は時間に余裕があり、仕事の合間に「外灘・豫園・新天地・田子防」と上海の観光スポットも廻って来れました。

観光はおまけはいいとして、今回の出張目的は上海から車で3時間の場所にあるレザー工場への訪問。

実は先シーズンに、こちらの工場で生産した「イントレチャートレザージャケット」と「ラムレザーダウン」の2スタイルを販売したのですが、どちらも好評をいただき早い段階で完売。
そこで今年も新たなデザインを投入できればと、工場の視察も兼ねて行って来ました。

ニチワレリュームのレザーアイテムは90%が韓国生産。

旧ニチワ時代は中国生産も取り扱っていましたが、当時は革のコンディションも悪く、縫製技術は人によってムラがあり、メリットは人件費の安さだけでした。
なので当時は欧州産の革を中国に入れて、技術のあるスタッフだけを集めた縫製チームをでクオリティを維持して中国生産を行なっていました。

ところが近年は中国景気もよくなり物価も上昇。当然のことながら人件費も大幅な値上げ。
これでは中国で生産する意味もなく、むしろ技術力はもちろん、移動や様々な依頼も円滑に進行できる韓国の方が断然メリットがあることから、近年は韓国生産を中心に行って来ました。

ただ一昔前の日本同様、韓国も様々な企業がコストを抑えるために次々に工場を海外に移転をしたので、その分多くの国内工場が閉鎖に追い込まれました。
そして同じような事が最近では中国でも。

衣料に限らず家電製品やその他も含め、中国も工賃の値上がりが激しく、より安く作れるインド、パキスタン、ベトナム、タイといった国に移転していきます。

そんな状況のなか、コストを抑えた物作りではなく、革のグレードと縫製管理を徹底させた工場が中国に一か所ある事を知り、少量ではありますが数年ほど前からニチワレリュームでも展開をしてきました。

「中国産はちょっと」なんて意見もあるかも知れませんが、こちらの工場、私たちが今まで見てきた工場の中では革のグレードもパターンもかなり高く、どのアイテムも自信をもっておすすめできるクオリティでした。

そこで今回はメンズアイテムのみですが、革ジャンからカーバーオールタイプまで、いくつか生産してみる事になりました。

写真はその一部のライダースジャケットですが、パターンはもちろん写真では分かり難いですがやや濃いめのブルーカラーでとてもきれいな革ジャンに仕上がっています。

その他のサンプルも含め、一昔前の中国生産とは比べ物にならないくらい革質も技術も向上しています。

毎年の事ですが、今年も各工場からもインドやパキスタンの革や生産を提案された事がありました。
確かに現在の韓国や中国に比べれば、はるかに安く仕上げることが出来ます。

でも、やはり革のコンディションや縫製技術はまだまだなのが正直なところ。なので可能な限りは、欧州産のスキンを韓国や中国入れて生産をしたいと思っています。

現在のところカタログ掲載品と店舗、WEB限定品を生産予定です。どれも魅力的なれざーに仕上がる事を約束しますので、是非この秋登場する中国生産のレザーを楽しみにしてください。

もちろん欧州スキンを使用した韓国生産も健在です。

天候悪化のために16時成田到着予定の帰りの便が21時30到着となり、機内に9時間閉じ込められるアクシデントがありましたが、クオリティの高い工場に出会うことができた、とても実りのある上海出張でした。

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