革ジャンの歴史 ~ライダース素材の変遷~

今回は、ライダースジャケット素材やなめし製法の変遷をご紹介します。
牛革が定番とされるライダースジャケットですが、どのように変化していったのでしょう?

●馬革から牛革へ
バイク乗り用のライダースジャケットといえば牛革が定番ですが
実は牛革が使用され始めるのは1960年代から。
ライダースジャケットが誕生したばかりのころは、入手が簡単な馬革を使用していました。
そのため、特に30年代のビンテージライダースジャケットには馬革が多いかと思います。

60年代になると牛革がより普及しポピュラーになり
現在でも牛革を使用するメーカーが多く見られます。

馬革は牛革と同様に硬くて丈夫ですが
厚みや繊維の密度、強度の面では牛革の方がすぐれていて
バイク乗り用にはより良い機能性を持っているといえます。

 

●ベジタブルなめしからクロムなめしへ
ライダースジャケット誕生当初は
植物性のタンニンを使用したベジタブルなめしのものが多かったのですが
産業の発展やバイク人口の増加に伴うライダースジャケット人気により
生産性の良いクロムなめしが多くなります。

 

※なめし法のおさらい
ベジタブルなめし:皮の加工「なめし」の中で植物由来のタンニンと呼ばれる液体を使用したもの。
光沢の少ない、ナチュラルな風合いが特徴。

クロムなめし:化学物質を使用して皮をなめしたもの。
伸縮性にすぐれ、強度が高いのが特徴。

 

バイク乗りのための機能性を重視したライダースジャケットですが
その人気から街頭ファッションとしても楽しまれるようになり
ニチワレリュームのように柔らかくて軽いラム革やシープスキンなども使用されるようになります。

 

レザー文化における様々な歴史をご紹介してきました。
少しでも歴史や知識を覚えると、愛着がぐんと増しますよね。
長い歴史を持つ革ジャンですが、これからも長く、たくさん着て頂けるように、
ニチワレリュームも良い商品を作っていきます。

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